医療法人 感誠信
米津歯科医院では、むし歯治療が終わった患者さんに、3ヶ月~4ヶ月に1回の定期健診を行っています。
これは、むし歯を発見するためだけの「検診」ではなく、お口の健康を維持するための「健診」と考えています。
むし歯がないのに、歯医者さんに行くなんて…と思われるかもしれません。でも、むし歯がないからこそ、その状態を維持するために、プロの手による予防治療が大切なのです。
毎日のブラッシング(セルフケア)はもちろん大切ですが、歯の間や歯と歯ぐきの間など、磨きにくい部分にだんだん汚れがたまり、むし歯や歯周病の原因になってしまいます。その汚れを取るためには、専門家による清掃(プロフェッショナルケア)が必要です。
むし歯や歯周病の初期段階は、自分では気づかないことがほとんどです。自覚症状が出たときには、かなり重症になっており、治療回数も増えてしまいます。
プロだからこそ気づく初期状態であれば、痛みも少なく、また、少ない回数、短い期間の処置で済みます。
車や家がメンテナンスによってきれいで長持ちするように、お口も定期的なケアできれいで健康な状態を維持していきましょう。
予防健診のメインプログラムは、予防先進国といわれる北欧で成果が上がっている「PMTC(プロが専用の機材を使って歯をクリーニングすること)」です。
PMTCは、プロが、歯科医院でしか使えない高濃度なフッ素入りペーストを使って、歯科医院専用の器具で、歯にこびりついた歯こう(バイオフィルム:細菌のかたまり)を取ることです。
削ったり、痛みがともなったりするような治療はありません。
丁寧で気持ちのよい歯みがき…と考えてください。お口の中がすっきりツルツルになります。
歯についた食べかすや磨き残しがあると、それをエサにお口の中の細菌が増殖します。
数時間~24時間後にはプラーク(細菌のかたまり)ができます。
プラークが石灰化して固まったものが、歯石です。
歯石が作られる割合や石灰化にかかる時間は個人差がありますが、プラークができてから約2日後には50%が歯石になってしまうと言われています。
歯石は、歯みがきでは落とすことができない汚れのかたまりです。
歯石になってしまうと、自分自身では落とすことができず、歯科医院で取ってもらうしかありません。
これを放置してしまうと、むし歯や歯周病の原因になってしまいます。
私たちのような歯のプロで、朝昼晩の食後、毎日丁寧に歯みがきをしていても、80%程度しかプラークを落としきれていないといわれています。
「昼休みに歯みがきしていない」「毎回15分も歯みがきできない」という方こそ、数ヶ月に1回、定期的に歯科医院で歯のプラークや予防健診を受けるようにしましょう。
フッ素は、歯の表面のエナメル質を強化し、酸に溶けにくい強い歯を作ります。
米津歯科医院では、定期予防健診の際には、必要に応じてフッ素の塗布を行っています。
フッ素は歯が生えたてのお子さんから、成人にもむし歯予防の効果があります。
市販のフッ素入り歯みがき粉を使うのも大切ですが、歯科医院ではより効果の高いフッ素を塗布することができます。
一番効果があるのは、お子さんの歯が生えてすぐにフッ素を塗っていくことです。
具体的な時期や方法については、歯科医師と相談しながら進めていきます。
子どものころは、次々と乳歯が生え、また乳歯が抜け、新しい永久歯が生えてくるので、2ヶ月~半年に一回のペースで定期的に塗るのが適当です。