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診療案内
マタニティ歯科
- マイナス1歳からの予防歯科 -
今、妊娠をされている方へ
妊娠中の女性は、おからだのホルモンバランスが妊娠前の状態から大きく変化します。
特にお口の中だけでしぼって考えてみても、
- だ液(つば)の分泌量が減る。また、ネバネバした感じになる
- だ液の量が減るので、口の中が酸性になり、むし歯になりやすい環境になる
- つわりや体調の変化により、今まで通りの歯みがきができなくなる
- つわりを抑えるために食べる回数が増え、むし歯のリスクが上がる
- 食べる時間も不規則になり、よりお口の中が汚れていく
などなど、このようなお口にともなう変化により、歯や歯ぐきのトラブルが増えてしまいます。
歯みがきが気持ち悪い、チョコチョコと食べてないとつわりで気持ち悪いなどが主な原因で、むし歯や歯周病が悪くなってしまいます。
ちなみに、
- 子どもを産むと歯が弱くなる
- 妊娠すると赤ちゃんにカルシウムが吸い取られて歯が弱くなる
など、昔から言われてますよね?
これ、完全な迷信です。全く根拠のないデタラメです。
産まれて来てくれた赤ちゃんのせいで歯が悪くなる?そんなこと言っちゃいけません!
妊娠中の歯科治療に関して
歯科治療は安全に受けることはできますか?
妊娠中はおからだの状態や赤ちゃんの週数によって処置の内容を考えています。
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妊娠初期
4ヶ月まで
(15週まで) - つわりがひどかったり、母体にストレスがかかると、大切なおなかの赤ちゃんを流産してしまう可能性があります。ほとんどの場合、応急処置までとさせていただいております。
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妊娠中期
5ヶ月〜7ヶ月
(16〜27週) - 妊娠5ヶ月~7ヶ月くらいを妊娠安定期と考えます。もっとも歯科治療などの医療行為を受けるのに適した時期です。
この時期であれば基本的に、むし歯処置や歯周病治療など、一般的な歯科 治療をほとんど問題なく受けていただくことができます。
目安としては妊娠15・16週~26・27週くらいになります。
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妊娠後期
8ヶ月以降
(28週以降) - 妊娠8ヶ月以降になると、仰向けになり、長時間お口をあけた状態を取り続けるのが難しくなり、また、母体や赤ちゃんにもストレスがかかってしまいます。この時期も応急処置までがほとんどとなります。また、場合に
よっては産後まで様子を見ることもあります。
ですので、基本的には妊娠中期の歯科治療を選択させていただくことが多いです。
ただ、なによりも、特に妊娠を考えていらっしゃる女性の場合、
- その前に、気になっている部分があれば出来る限り早めに歯医者にかかる。
- また、気になっていなくても あらかじめ歯医者で健診を受ける。
ということを強くオススメします。
妊娠がわかったあとで「先に歯医者にかかっておけばよかった・・・」よく聴くフレーズです。
あとで困ってしまう前に、今、歯医者への受診をオススメします。
西尾市の妊婦歯科検診を受ける方へ
ここ米津歯科医院のある西尾市の妊産婦検診では、無料歯科検診事業があります。
ただ、その受診期間が「妊娠20週から」と規定されています。
上にも書いた妊娠安定期と考える妊娠中期(16週~27週)にすでに入っており、安心して歯科診療を受診していただける残りの期間があとわずかとなっております。
妊産婦検診の受診を希望される方は、できるだけ早くお電話の上、ご予約ください。
といいますのも、検診の結果、もしも問題のある部分や気になっている部分の治療をした方がいいと判断された場合、期間的な問題が発生してしまいます。
「ココは処置して、コッチは出産後に」
なんてことにならないように、お早めの受診をオススメいたします。
レントゲン写真を撮るのは大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。ご安心ください。
私たち歯医者が使用するレントゲン撮影用の機器。撮影する範囲は基本的に首から上の範囲となります。ですので、おなかにいる赤ちゃんに直接、エックス線が当たってしまうことはまずありません。
また、撮影をする際にはおからだを防護する鉛の入った防護エプロンを着用していただきますので問題はありません。
麻酔の注射は大丈夫ですか?
はい、歯科で使用する麻酔が、妊娠中のからだや胎児に影響を与えることはありません。
歯科における麻酔は局所麻酔です。また、使用する麻酔薬の量に関しても少ない量ですみます。逆に、痛みをガマンしたり、麻酔なしで歯科治療を受けたりすることで、母子ともにストレスを感じてしまうことも考えられます。必要に応じて歯科麻酔は行います。
また、その際には基本的には妊娠中期、安定期で行うように考えております。
痛み止めなどの薬は大丈夫ですか?
基本的には、こちらからは積極的にはお薬をお出ししません。
ですが、薬を使ったほうがよいと判断した場合には、妊娠期間中にも赤ちゃんへの影響が少ないお薬をご用意させていただくことがあります。
また、心配な場合は、かかりつけの産婦人科医と連携・相談をさせていただきますので、ご安心ください。
妊娠を考えてらっしゃる皆さまへ
無菌状態の赤ちゃんのお口。どうやって、むし歯菌や歯周病菌が住み着くの?
産まれて来てくれた赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌はいません。歯周病菌もいません。
最近はテレビでもたまに取り上げられていますので、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。
おおよそ、1歳6ヶ月~3歳までの期間に、赤ちゃんと接する機会のある大人から菌が感染し、赤ちゃんのお口の中に定着をします。
そしてその定着した菌群で、そのお子さんにとっての「安定した」菌叢、菌の群を形成していきます。
先ほど述べた「安定した」菌の種類。お口やおからだにとって、よい菌もいれば、逆に本来ならば排除したい悪い菌もいます。
もし、むし歯菌や歯周病菌を多く含む状態で安定、定着してしまうと、むし歯や歯周病に弱いお口となってしまいます。
自分の子どもには、強い歯・健康な歯でいてほしいですよね。
むし歯や歯周病になりにくい子にするためには?
むし歯や歯周病に弱いお口になりにくくするためには、
- おはしやスプーン、フォークなどを大人と子どもで食事中に使いまわす、共有しない。
- 口移しなども行わない
など、努力、対策をすることも大切かと思いますが、なかなか完璧に行うことは実際のご家庭の中では難しいことだと考えます。
では、そういう対策をすればいいのでしょうか?
小さな赤ちゃんやお子さんのお口の「健口」を守るため、
- その子に関係する大人たちが、歯医者にかかり、お口の状態をいいものとする。
- お口の中の環境を整えてあげる。
そういう行動をとることで、自分自身の「健口」、健康のためにもなり、また、小さなお子さんのためにもなります。
そう考えてみると、歯医者へかかることは、一石二鳥や三鳥の貢献となります。
お母さんに「なる前」からの、むし歯・歯周病対策が大切です
もっともお子さんとの接触時間が長いのは、間違いなくお母さんです。
お母さんのお口の状態をより良いものにすることが、 お子さんのむし歯、歯周病予防などの健康に影響すると言っても過言ではありません。
また、もしもお母さんのお口の中に歯周病菌が生息、繁殖してしまっていた場合、歯周病菌の出す毒素の中には、陣痛促進剤と同様の作用を示すものがあります。
もしもその毒素が強く出されてしまう環境だった場合、低体重児での早産を迎えてしまう確率が、そうでない方と比べて大幅に増してしまいます。
低体重児早産となってしまった場合、様々な悪影響がお子さんに起こってしまう場合がありますが、ことお口の中の話でいえば、歯ならびの悪い子の割合が非常に高いといわれています。
あとは、永久歯(大人の歯)の先天的な欠如の割合が増えること(これも歯ならびに影響します)なども挙げられます。
そんな風になってしまう確率を少しでも下げてあげるためには、お母さんに「なる前」からの対策が必要ではないかと考えます。
お子さんを妊娠してからの治療には、期間などの制限があります。
産後に関しても出産後すぐには子育てで忙しいですし、すぐに歯医者にかかるのは難しいと思います。
私たち米津歯科医院では、お子さんの託児サービスを行っていますが、それでも出産後すぐにというのはなかなか難しいです。
つまり、自分自身のため、また、将来の自分の子どものために、妊娠を考えた時点での歯医者への受診を強くオススメいたします。